「Web担当者Forum ミーティング 2019 春」に参加してきました2
こんにちは。
入社して1ヶ月。初めてのブログ投稿がセミナー参加報告になりました。
コンサルティング事業部のYです。
早速ですが、4/11(木)に東京で行われた「Web担当者Forum ミーティング 2019 春」に参加してきました!
Webツール系のお話はWeb業界に携わってきてから結構聞いてきましたので、今回はおさらいも含め、「こういう進め方や考え方もあるんだー!」というのを発見できるかなと思い、「Webやメディアを立ち上げる際の基本的な考え方」をメインで受講してきました。
では、かいつまんでご紹介します!
01.SEO視点のコンセプトダイアグラム
CV数の増加やCV率を上昇させるには以下2つのポイントがあり、ユーザー視点でCVを改善する手法として「コンセプトダイアグラム」を使いましょうというという講演内容でした。
▼CV数の増加やCV率上昇の2つのポイント
- 次のステップに動かすコンテンツを読ませる
- ユーザーが欲している情報を提供し、納得してもらう
コンセプトダイアグラムとは?
顧客の心理変容と企業の施策を図解し、 顧客の理解と施策の評価を行うメソッド
2008年に清水誠氏が提供したメソッドで、もう少し噛み砕いていうと、どんなユーザーがどのような経路で訪問し、サイト上の目的を達成するためにどのようなコンテンツやアプローチをすべきか図で整理したものです。
Googleアナリティクスなど、セッション数や滞在時間で様々なデータを取得して分析する方法は色々あるかと思いますが、その数値だけでは影響しているコンテンツや要因はわかりにくいものです。
そこで数値の効果測定だけではなく、「顧客の理解を深める」ためにサイトの全体像を可視化しましょう~というものですね。
ここまで聞くと「ん?カスタマージャーニーマップと似ていない?」と思ったのですが、以下の違いがあるとのことでした。
- コンセプトダイアグラム・・・ペルソナの作成が不必要。ニーズで作成。
- カスタマージャーニーマップ・・・ペルソナの作成が大前提
コンセプトダイアグラムはなんのために使うのか
講演では下記の3つの目的でコンセプトダイアグラムを利用すると良いと紹介されていました。
- サイトに携わる人全員が全体像を把握するために使用する
- KPIの計測方法として活用する
- CVを増加させる施策の方向性を決定させるために使用する
私もついついアナリティクスを眺めては数字の波に溺れながらうんうん唸ってますが、眺めているだけでは本当にユーザーの表層的なことしかわからなかったりするものですよね。
コンセプトダイアグラムを用いて、図解でユーザーの行動を紐解きながら可視化してみると、ユーザーが何を求めてサイトに訪問しているのかはもちろん、サイト運営者側はユーザーにどうなってほしいのか明確になりそうです。
コンセプトダイアグラムの作成ポイント
コンセプトダイアグラムはできるだけ顧客目線にたってフロー図を書いていくことになりますが、下記のステップで書いていきます。
- スタートとゴールを見極めてフロー図を描く
- フローを2軸にわけて考える
- 態度変容と施策を考える
- ユーザー群に分類して計測方法を検討する
テキストだけではわかりにくいですが・・・
「誰にどうなってほしいのか」「そのために何をすべきか」「その結果どうなってほしいか」がフロー図になればいいということです!
図解することで「自分の考えを整理できる」「理解が深まる」「他人に説明しやすい」など様々なメリットがあるため、コンセプトダイアグラムも今後活用していきたいです。
02.検索ユーザーに選ばれるコンテンツ設計
検索流入を狙えるテーマの選び方、検索ユーザーに選ばれるコンテンツづくりの手順など、検索上位を狙うために実践することをわかりやすく教えてくれる講演でした。
日々無意識的に実践していますが、ユーザーの検索意図の特定方法や、その背景を捉えるコツ、検索ユーザーにわかりやすく伝えるページ設計についてコンパクトにわかりやすくまとまっており、改めて気付かせてくれる部分が多かったです。
検索上位になるための重要なポイント
講演では、検索上位になるためには重要なポイントは3つあると仰っていました。
- クリックされるもの
タイトルとディスクリプションでユーザーに明確に伝える - しっかり読まれるもの
読みやすく理解しやすい、途中で嫌にならない構成 - 新しい提案ができる
記事の中や読了後に、遷移・回遊させるCTAの設置
検索上位を狙うためにやるべきこと
上記の重要なポイント3つを踏まえつつ、では具体的にはどうすればいいのか・・・
検索上位になるためには、とにもかくにもユーザーの検索行動を知り、ユーザーが求めていることや背景を知ることが大切です。
まず、ユーザーの検索行動は基本的に下記4つに分けられるとのことです。
- 「とは」検索・・・基本的な情報を知りたい(効果・症状・原因・時期・事例など)
- 「HOWTO」検索・・・やり方使い方など課題解決方法を知りたい(「靴下 たたみ方」など)
- 「比較検討」検索・・・いいものを知りたい(「ブランド スニーカー」など)
- 「感情」検索・・・誰かと共感したい(「旦那 嫌い」など)
これらの検索行動を前提に、テーマやキーワードを決めたら、次はユーザーが求めていることや背景を知ることが大切です。ユーザーの背景の探り方は下記3つをおさえましょうとのことでした。
- 掲示板から悩んでいる理由や背景を把握する
- 検索結果から悩んでいる理由を探る
- サジェスト関連ワードで周辺ニーズを探る
「分かりやすく伝える」コンテンツのポイント
- 理解促進のためオリジナル図解を上部に
→関連性の浅い写真より、図解のイメージ図の方が好まれる
→特に「とは検索」流入してきたユーザーは、ページ上部に図解などの重要トピックを入れる(最後の方を流し読みする傾向が高いため) - 書式の変化を使う
→テキストでずらっと書かずに、図・表組み・箇条書き・引用・マーカー等を利用
例えばですが…
「SEOと中古ドメインの関係性は?」というテーマで使用する画像は、
Bの方が良さそうということですね。
※極端な例なので、本当にこの画像がいいかはわかりません
当たり前じゃん!という感じかもしれませんが、「図解って正直作るの大変…えい、それっぽい写真使おう!」となりがちなため、リッチなコンテンツを作ることを心がけたいところです。
03.本質的なKPI設計のメソッド
最後に、「KPIの増減ばかり気を取られすぎて本質を忘れていませんか?」と、本質的なKPI設計について説明してくださった講演をご紹介します。
「理由のないKPI管理」はやめよう!KPIの役割とは
施策の評価をKPIの増減で考えるのではなく、なんで増減したのか背景を考えることが抜けている企業様が多いとのことです。
確かに…胸に刺さります。。いつの間にかKPIの数値の増減だけが目的となっているかもしれませんね。
そもそもKPIがなぜ重要なのかというと
- メンバー全員に目標を明確に共有するため
- 目標に向かって効率的な意思決定をするため
です。
ビジネスは多面的で複層的であるため、KPIの設定も単純ではなく、設定が難しいです。
「日々KPIは改善できているはずなのに、KGIが思ったより改善できない…」など、そういう時はそもそもそのKPIは合っているの?と振り返ることが大事かもしれませんね。
正しいKPIを立てるためには
正しくKPIを立てるためには「SMART」というフレームワークを使うと良いとのことでした。
M ・・・ Measurable 計測可能な内容にする
A ・・・ Achievable 達成可能な内容にする
R ・・・ Related 関連性がある内容にする
T ・・・ Time-bounded 期限を定めた内容にする
例えば単に「利益20%アップ」「リピート率の50%アップ」という目標ではダメということですね。
利益の場合は粗利なの?営業利益なの?と種類を明確にしなければなりませんし、いつまでの期間を指すのかわかりません。
具体的で計測可能なKPIを設定するには、言葉ではなく数値になるもの、期間や種類など細かな制約条件なども考えなくてはならないということですね。
言われてみれば当たり前じゃない?と思うかもしれませんが、思った以上にどれか抜けてたりズレていることが多いので、「期限が定めてあり、明確で計量できる、最終目標に関連した達成可能なものである」というのを意識して立てるよう心がけたいです。
まとめ
すべての講演において、「徹底的なユーザー目線」「ユーザーの背景を捉えること」が重要なんだなぁと改めて感じました。
今の世の中は情報が溢れていて、情報を選ぶユーザーの目も肥えているので、コンテンツやサービスの質をあげるためには徹底的にユーザーのことを理解するしかないのだと思いました。
Googleも日々アップデートしますし、Web業界はトレンドなどの移り変わりも激しいため、今度も常にアンテナを張っていきたいと思います。