水上師、WEBコンサルのあれこれを語る
こんにちは、水上亮です。WEB関係の仕事を初めて5年ちょい経過して、仕事内容はさておき、職場環境としてこんなラフでいいところがあったのかと思っております。あ、アクセスジャパンがというより僕の知る限りWEB系の会社や人間は、少なくとも一般的な会社とか社会常識的なしちめんどくさい上下関係にかなり大らかでして、平素より甘んじに甘んじております。私はその一般的な世界の方の社会人とやらとして、どう考えても社会不適合者であり、この記事が公開されることはその証明です。
さて、この社会不適合者によるブログ記事は、現在の予定では今後もリリースされていくそうなので、先にどんな■■■■が書いとるんや?という読者の方々の疑問に答えるべくカンタンに自己紹介をしておきたいと思います。と言っても、私にも守秘義務とかプライバシー的なものがあるので、あえてノイズとしてウソを混ぜるので、ご了承ください。
- 19** 岐阜にて誕生、以後ドイナカでニホンザル・イノシシとともに育つ。0歳に頃からすでに因数分解を理解できた。
- 2011 夢を諦めると同時に大震災発生。自暴自棄になり北海道の礼文島に逃避。以後リゾートバイトを始める。
- 2012 リゾートバイトで北海道各地を転々としたが、冷静に考えてクズになる気がして独学でWEBを勉強し始める。
- 2013 WEB業界デビュー。しかし、まあ、当然ながら悪戦苦闘。特に最初の1年は何日も家に帰れないといった人権のない生活を送る(※アクセスジャパンではない!)。
- 2018 すったもんだの末、今に至る。この5年ですっかりWEB系の知識が身につき、最近ではリゾートバイトが恋しくなっている。
というわけで、振り返ると何コイツただのクズじゃんって感じですが、そんな私が5年間で学んだWEBコンサルのあれこれを、独断と偏見で語ってみたいと思います。
What’s WEBコンサル
WEBコンサル(WEBコンサルティング)は、アクセスジャパンでは1つの部署の名称ですが、要するにクライアント様のWEBサイトをどうしたら良くなるかを提案差し上げて、それを構築・実装したり、運営したり、そしてさらに改善・ブラッシュアップしていくことでおまんまを食べるというビジネスモデルですね。まあ、よくあるヤツだと思います。
ちょっと真面目なこというと、制作業者とか制作って言われる業態とはやっぱり違って、コンサルティングがベースにあるので単にクライアントの要望を叶えるというよりは、ヒアリングとかから始まって、目的達成のための名案や珍案を提供したり、それに則ってのあーしようこーしようという話し合いが日常的に交わされるわけですよ。
この点、制作業はクオリティと納期以外は(普通は)求められないので、クライアントとの関係は上下になりやすいですね。実際には代理店が入るので上中下になると思います。
一方、コンサルティングの場合は、クライアントとの関係が、私は対等か、何なら若干クライアントの方が下だったりした方が、結果は上手くいくケースが多い気がしています。これは上下関係というより、パートナーシップですね。だから仕事のプロセスにおいてはコミュニケーションが超重要になってくるんですよ。これがもうね~、超めんどくさい!
いや、双方にとって大変なわけですよ、コミュニケーションは。だって本業とか実務とは別に”それ”があるわけですからね。双方のスケジュールが合わないとズルズルズルズル、何にも進まない1週間とか平気であったりするんですよ。ま、そういうスキを見てこれを書いてるんですけどね。というわけで私の中でコンサルの中核はコミュニケーションです。
その先にWEBコンサルとして何を提案し、実装するかは、コミュニケーションの結果により幅広く多義に渡るため、一概には言えません。だからこその、中核扱いで良いかと。
WEBコンサルとコミュニケーション
私もその代表ですが、WEB系に自ら迷い込んできた人[*1]というのは、コミュニケーションが得意じゃないわけですよ。もちろん得意な人もいますが、リゾートバイトみたいな、接客業あがりの私の出会ってきた人たちと比較すればコミュ障という言葉がピッタリ合ってしまいます。私はよくそんな仕事をしていたなと思いますよ。今思えばコントです。
ただし、私はあえて、コミュニケーションができる方のWEB人に苦言を申し上げたいと思います。「おまえたちぁダメだぁ!!!(内P風)」
コンサルにおけるコミュニケーションはサービス業のノリだと失敗するかも
とくに学生時代とかに接客業や小売業を経験してしまった方、コンサルではそのノリでコミュニケーションを取っていてはいけませんよ。もちろん経験は多いに活かすべきですが、そのまま活かせると思ってはいけません。なぜならね、接客業や小売業のようなサービス業とコンサルティングは全く違うからですよ。たとえば、クライアント様のご意見どおりにハイハイ従って何でも仰せの通りにするのであれば、あなたは制作業に行きなさい!ってことで、それではグルメレポーターにはなれてもミシュランの評論家にはなれません。
偉そうなことを言ってしまいましたが、私も元サービス業だったので、知らず知らずのうちにイエスマンしてしまっていたんですよね。さらにそれ以外何があるの?とも思ってました。ところが今思えばそういうサービス業のコミュニケーションこそ、本来の意味でのコミュニケーションではなかったような気がします。それが仕事なんですけどね、彼らは。
ちなみにサービス業のコミュニケーションの方が何倍も楽です。もちろん質を極めれば上に行くのは難しいのでしょうが、バイトでもできるマニュアルを作れるというのは、簡単なお仕事と言わざるを得ません。まあ、サービス業みたな薄利多売系バイトの場合は、コミュニケーションというより、耐久ゲー[*2]という側面がお仕事の本質ですが。
コンサルが上手くいかない理由の20割はコミュ不足といっても過言ではない
というわけで、自身の経験から言って、サービス業のコミュニケーションは楽で、コンサルのコミュニケーションは難しいと思います。イエスだけでなく時にはノーと言わなくてはいけないし、そもそもノーの前に、ある程度気を使わず発言し合える関係構築が必要だからです。そのノー以外にも、WEB業という一般ピーポーには馴染みがないテクニカルな分野なこともあり、
- 日 本 語 が 通 じ な い !
- 頑張って説明して、ようやくご了承をいただけた改善案が、なぜか翌日なかったことになってる(やっぱ日本語が通じてなかった?)
- クライアントが既存のサーバー・ドメイン・メールアカウントを管理できてないのに、ある日すべてを委ねられる(そして再び言語の壁に衝突)
などなどです。しかしこのあたりはカワイイレベル。大変なのは、クライアントに微量のWEB知識があって、かつ壮大な夢を抱いて、それをWEBで実現したいと思っている時。
しかも、こういうクライアントは自身でプランをある程度考えているので、できることならその通りにお願いしたい的なところからお話がスタートします。この時の心境は、1.制作案件として割り切って受け、言うとおり作る代わりに結果は保証しない、もしくは、2.WEBコンサルとして現実的にそれは難しいと夢をぶっ壊す、の二択です。
一応コンサルとしては、1は最終手段であり、2をチョイスしたのち、「代案を考えるのでお時間をください」とかなんとか説明すると思いますが、脳内地雷探知機が鳴ります。
代案はクライアントの夢を叶えるものになる努力をしまくっていますが、実際そうなる可能性は稀です。というより、経験からもリサーチ結果からも、大変厳しい場合が多いですね。
仮に、良い代案が合ったとしても、その後もクライアントとのコミュニケーションや駆け引き(ご予算とか)は続き、了承いただいたら少なくとも納品まではビジネスパートナーとして、お付き合いしていくわけですら、こういったことへのコミュニケーションに必要なリソースは膨大です。そしておそらく、納品物の点数が実質200/100点な素晴らしいものだったしても、コミュニケーションとそれによって培われた信頼関係がなければ、クライアントに満足いただけず、逆に70/100点でも信頼関係さえ抜群だったら、次もよろしく!となったりもします。
コミュニケーションさえ良ければ良いわけではないが・・・
でも最終結果としては、そうなることもあります。個人的に、それを本質的な良さとは思いませんが、コミュニケーションなくして成功はないと言っても良い気がします。…あ!
もちろん、コミュニケーション以前に提案内容が素晴らしいモノであることは前提ですよ。そのためのWEB知識や制作能力もあることも前提ですよ。そんなあって当たり前の部分で得意気にあれこれ語って、”木を見て森を見てない人”が結構いるから困っちゃいますよ。別にWEB業界に限らず、ですが。いや、コミュニケーションが森なんじゃないですよ?
ここまで読んで、ここでいう「森」というのが何のことか分からないですぅ~っていう子は、まだまだ全然修行が足りませんので、このブログをフォローしてくださいってことですわ。というわけで、「水上師、WEBコンサルのあれこれを語る」は、終わります。ご精読ありがとうございました。また、次回お会いしましょう、さいなら。
注釈解説
- 平成生まれならまだしも、30代40代でWEB系にいる人は、よほど先進的でなければ何らかの失敗や迷走をしていたかヒキニートだった率が高い
- テクニックや知力戦略ではなく、耐え忍ぶことでクリアできるゲームカテゴリ