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Google 検索最新情報、Amazon売上アップのポイント「イーコマースフェア 2019 東京」参加レポート

「イーコマースフェア2019東京」金谷 武明 氏による講演

EC事業部の払です。

2月7~8日に開催されたイーコマースフェア 2019 東京に参加してきました。
EC業界向けの製品・サービスを紹介する展示ブースや各社のセミナーがあり、前回は同時開催のイベントを含め2日間で1万名以上の来場者数がいたとのことで、大変賑わっていました。

以下、参加したセミナーで得た情報をピックアップして共有したいと思います。
聴講した内容に加えて個人的な主観も入っていると思われますので、ご了承ください。

Google 検索最新情報

この記事のアイキャッチ画像にも写っておられる、Googleのシニア・サーチ・エヴァンジェリスト 金谷 武明 氏による「Google 検索最新情報 2019」という講演です。イーコマースフェアは基本的に撮影NGですが、この瞬間のみOKとのことでした。

Search Consoleの「検索パフォーマンス」

PCとモバイルで分けて分析する

新しいバージョンになり、過去90日間までだった分析期間が過去16か月間まで遡れるようになったSearch Console。

「検索パフォーマンス」でクリック数や平均掲載順位などを見ることができますが、このデータについてデバイスを分けて分析するべきであることを強調されていました。基本的な部分ですが、デフォルトではPC・モバイルの合算が表示されていますので、注意する必要があります。

たとえレスポンシブのサイトだったとしても、同じURLに対してPC・モバイルで別々のデータが計測されています。「新規」から「端末」を選択するとデバイスを指定することができるので、必ず分けて分析しましょう。

データが正規URLに統合される

Google Webmaster Central BlogでアナウンスされたConsolidating your website traffic on canonical URLsという記事の内容について触れていました。

PC版・モバイル版などのように、コンテンツが同じでURLが別という場合、検索パフォーマンスのデータはこれまでURLごとにレポートされていましたが、今後は正規URLに合算されるようになります。

「正規URLに基づくパフォーマンス データを表示しています」というメッセージが表示されたSearch Console

Search Console上でもこのように表示が出ています。現在は旧レポートに切り替えることができますが、4/10に新レポートに完全移行されます。
サイト構造によっては数字が大きく変わるため、確実に認識しておくべき変更です。

Speed Update

2018年7月から、デスクトップ検索だけでなく、モバイル検索においてもページ速度がランキングの要素として使用されるようになりました。

非常に遅いページだけが対象となるため影響は少ないとされています。しかしながらモバイルでの表示速度は気にかけていたいところです。

自分の管理するページがこのランキング要素の影響を受けるかどうかを直接確認できるツールは無いとのことですが、PageSpeed Insightsでパフォーマンスを確認することができます。

MFI移行後の、構造化データと画像代替テキスト

Google ウェブマスター向け公式ブログのモバイル ファースト インデックスに向けて、構造化データと画像の代替テキストをお忘れなく!という記事にも触れていました。

こちらの記事では、MFI移行後、レスポンシブ デザインが採用されていないサイトで多く見受けられる問題について書かれています。その問題とは、モバイル版ページで構造化データ・画像代替テキストが欠落している、というものです。

PC版では構造化データを使用している、しかしモバイル版では使用してない……という状態になってしまうと、MFIでは構造化データが見落とされてしまいます。金谷氏は、単に構造化データが大事!画像代替テキストが大事!という話ではなく、デスクトップとモバイルでの差異を無くそうという話であることを強調されていました。

Amazon売上アップのポイント

株式会社いつも.グローバルEC事業部の部長、立川 哲夫 氏による「アマゾン近未来予測!2019年版アマゾン売上アップ7大ポイントを共有」と題された講演です。

現状ではAmazonを活用した販売施策を突き詰めている企業は少ない、しかしアメリカの動向から見るに今後は日本でもそういった企業が増え、Amazonは「プロ」同士の戦いになるだろう、というお話でした。

モール型ECの強い集客力

EC関連ワードでは、やはり楽天やAmazonが多く検索上位を獲得しています。さらにビッグキーワードには広告も出しており、集客において非常に強力です。

立川氏はデジタルシェア(モールEC、自社EC、SNSなどネット上での占有率)という言葉を用いて、同じ検索キーワードでも楽天で何位、Amazonで何位……と、実店舗での棚の位置を争うようにネットでのポジションを取り合っているイメージであるとお話しされていました。

Amazon広告

メーカーはAmazon広告を活用すべき、とのことでした。

私はこれまで自社ECに関する業務にのみ携わっていたため、Amazonや楽天などのモール型ECに関しては知識不足でした。今回はAmazonについてのポイントを知る良い機会になったと思います。

中でも、Amazon Advertisingを活用したAmazon内外での広告施策については深く勉強する必要がありそうです。Amazon広告は購買・閲覧履歴をもとにしたターゲティングができるという点が強みですね。

また、Amazonの商品ページ内には別メーカーの商品広告でも配信することが可能(A社の商品のページなのに、その中にB社の商品広告を配信できる)なので、これを「オフェンス配信」と呼ぶならば、それを防ぐために自社広告を出す「ディフェンス配信」も存在する、といった話が印象的でした。

押さえておきたい点

  • 商品情報の最適化(商品名、特徴、検索キーワード、バリエーション設定など)
  • 商品画像のモバイル最適化
  • 悪いレビューをAmazonに削除してもらう
  • カートボックスの獲得
  • Amazon’s Choiceに選ばれるためのアルゴリズム予測

広告運用の他にも、これら基本的な部分への対応が売上アップに繋がるということを述べられていました。自社ECとは違い、AmazonではAmazonの作法で売上向上を図る必要がありますので、必ず押さえておきたいポイントです。

参加を終えて

出展の傾向としては、去年よりBtoBのECに向けた製品やサービスが多かったように思います。

この投稿で書いた他にも、他社の成功事例やノウハウを聴くことができ大変参考になりました。方法を知っていても実行できていない部分も改めて認識できましたので、今後に生かそうと思います。

自社に籠って仕事をしていると、どうしても視野が狭くなってしまう感覚があります。こうしたイベントに参加するなどして業界の空気感やトレンドをリアルに知る機会をつくっていきたいですね。

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