WEB担当者がSEOでレベルアップするために知っておきたいこと【Web担当者Forumミーティング2018秋:参加レポ】
SEOプロモーション事業部の今井です。
2018年11月13日~11月14日、虎ノ門ヒルズ森タワーで行われた株式会社インプレス主催の「Web担当者Forum/ネットショップ担当者/EC物流ミーティング2018秋」に参加してきました!
2日間ともWEB関連の様々な講演が行われ、すぐに実務に活かせるような内容もあれば、現状の課題解決のヒントになるような内容、または興味・関心を引かれる内容があったりと有意義なセミナーでした。
この記事では、セミナーで私が聴講した中から、すぐに実践できて、SEO業務に活かしたい内容をいくつか備忘録的にまとめたものになりますので、ご興味のある方はご参考いただければと思います。
検索意図(インテント)に応じてクエリタイプを見極める
新記事の構成を作るときやリライトをして品質改善する際には、競合上位の傾向や検索意図の把握を行うことは重要ですが、検索意図ごとに検索結果も必要な施策も大きく変わるということを理解しておかなければ、不十分な記事構成やリライトに終わる可能性があります。
感覚的に作業を行えば、良い結果もイマイチな結果も曖昧なものとなります。
それを、以下の4つのクエリタイプを意識して施策を行うことで、「感覚的な作業」から「考える作業」にすることができ、そこから得られる気付きをノウハウとして蓄積されるものとなります。
Knowクエリ
検索ユーザーの「知りたい」に応えるクエリタイプで、「インフォメーショナルクエリ」とも呼ばれます。
Knowクエリの検索結果には、一般的にリスティング広告などは表示されません(邪魔なだけですしね)。
そして、検索上位の(もちろん1位にも)タイトルやディスクリプションにキーワードが含まれていないこともあります。
SEOのセオリーでは、狙っているキーワードをタイトルに含めることは重要で、もちろん有効ではありますが、Knowクエリの検索結果はそれ以上に、Googleの検索アルゴリズムにより、「クエリに対する答えが含まれているページかどうか」を重視しているということがわかります。
つまり、Knowクエリを含むコンテンツでは、正しい検索意図の把握とそれに応じたコンテンツ(定義や仕組みなど)が十分であるかを確認する必要があるでしょう。
Doクエリ
検索ユーザーの「やってみたい」に応えるクエリタイプで、「トランザクショナルクエリ」とも呼ばれます。
意味を知りたいと思って検索しているのか、やり方を知りたくて検索しているのかが曖昧になりやすいため、検索結果をしっかりみなくてはいけません。
Doクエリも、単にキーワードをタイトルに含めればよいというわけではありません。
やってみたい意図に対応するコンテンツになっているかが重要であり、定義や概要・構造や仕組みなどをわかりにくく解説するより、手軽さや簡単さをアピールしたり、動画や画像を使ってわかりやすくコツや注意点を説明するコンテンツにすることがユーザーの満足度に繋がり、検索エンジンの評価につながります。
ユーザーにとって分かりやすいコンテンツになっているか?という点を自分も同じユーザー目線で確認してみると、制作時には気付かない分かりにくい部分に気が付くかもしれません。
Goクエリ
検索ユーザーの「いきたい」に応えるクエリタイプで、「ナビゲーショナルクエリ」とも呼ばれます。
例えば「整骨院 首」というキーワードで全国を狙った場合でも、検索者の近くの整骨院が地図情報として優先表示されますし、特定の場所にひもづかないページの上位化は難しくなります。
また、「Amazon」「yahoo 天気」といった特定のサイトへ行くことを目的としているキーワードもGoクエリに分類されます。
ローカルSEOを強化することが必要となります。
Buyクエリ
検索ユーザーの「買いたい」に応えるクエリタイプで、Doクエリから派生したクエリタイプです。
Buyクエリの検索結果には、Googleがユーザーの買いたい目的に関連すると判断し、広告を表示します。
つまり、広告運用には効果的になります。
自然検索結果においては、実際に売れている順や評判の良さ(口コミ)などのデータからユーザーの検索行動をGoogleは把握しており、その結果を検索結果に返しています。
サイトの使い勝手や良質なコンテンツはもとより、商品自体の良さも当然ながら影響してくることから、SEOはウェブ上だけの課題ではなくなっていることがわかります。
口コミ施策を中心にCVRを高めることが必要になります。
新サーチコンソールの活用
徐々に旧サーチコンソールから新サーチコンソールへと機能シフトされていますが、新サーチコンソールならではの活用方法があります。
PCとモバイルを分けて分析
新しいサーチコンソールを使うときに、レポートされているデータはPC/モバイルが合算されている情報になっていますので、実は意味があるようで意味のないデータを見ていることになっています。
モバイルとPCを使うタイミングや目的は違うので、クリック数・表示回数・CTR・掲載順位と、PC/モバイルで分けて比較することで、見えてくるものも出てきます。
過去16か月遡って分析可能に
旧サーチコンソールでは過去90日分の検索パフォーマンスしかレポーティングされませんでしたが、新サーチコンソールでは、過去16か月遡って分析可能になりました。
つまり、前年同四半期の比較が可能になったということです。
これは、特に季節・イベント要因に影響を受けるサイトでは、前月比の比較は意味を成さなくとも、前年同月比であれば意味のある分析ができると言えます。
賢くキーワード選定
サイト構築の初期段階ではツールを駆使してキーワード選定し、むしろそれがサイト設計になり得ますが、長く運用しているとキーワード選定に詰まる場合が出てきます。
キーワード選定に苦悩するタイミングはいつか起きるもので、キーワードプランナーなどのツールだけでは当然限界もありますし、ツールの情報は余所も把握しています。
ツールに頼らない以下のようなアンテナを張ることで見つかるキーワードも出てきます。
年間トレンドを意識する
例えば、順位が乱高下する記事があったとしたら、それは年間/季節トレンドの影響を受けている場合があります。
年間トレンドを意識することで、ターゲットとする人、職種や業界のトピックスから連想されるキーワードを見つけ出すことができます。
関係が深いニュースを抑える
法律ができたり変わることで作れる記事も出てきます。
また、関連する内容がニュースとして上がった際には、そこからユーザーの知りたいことをコンテンツにすることでキーワードの幅を広げていくことが可能となります。
まとめ
SEOは気にしなければいけないことがたくさんあり、知識として知ってはいても実践できていない、あるいは十分ではない、ということがあります。当然、人によっても精度は変わってきます。
SEO業務を行う上で、自分のやり方が固定化されていたり(それが良くなかった場合はさらにマズイ・・)、作業や思考がルーティン化されているとSEO上必要な視点が抜け落ちる事が発生してしまうので、施策をする際は身になっていない知識も意識的に実践し、効果測定を行うことで、身になった知識として使えるようになると思います。
という自分への戒めとして今回はここまでとします。